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Time To Say Goodbye

「Time To Say Goodbyeじゃなくて、Con te Partirò なんですよ、先生。」

Con te Partirò
の訳は「君とともに(僕は)旅立つ」なのに、
Time To Say Goodbye
だと「別れの時」になってしまう。この曲はさよならの曲ではなくて、共に旅立とう!って明るい曲なんですよ、先生。
そう言ってイタリア語でCon te Partirò を歌っていた浅井さん。

何度ごちそうしてもらったかなぁ。
美味しい料理とワインの後に決まって
「先生、デザート食べるでしょう?デザートって何語か知ってます?」
あ~これも何回聞いたかな・・・
毎回嬉しそうに
「食後ですよ、食後。」と言う浅井さん。

発表会のたびに
「先生が緊張するから、生徒の私たちも緊張しちゃうんですよ!」
と人一倍緊張していた浅井さん。
震える手で一生懸命弾く姿に、『頑張れ!』ってみんなが応援していました。

舞台袖に引っ込む時はいつも首を傾げながら
「こんなはずじゃないんだけど」とぼやいていた浅井さん。

発表会後の打ち上げはいつも浅井さんが仕切ってくれました。

2月の発表会後に皆にごちそうしてくれた浅井さんは、とっても上機嫌でした。
来年は何を弾こう、歌も歌いたいな、と話していたのに。

あの打ち上げが最後になってしまいました。


今日のお通夜は、浅井さんが大好きな曲がたくさん流れる音楽葬でした。
ああ、この曲も浅井さんが一生懸命練習した曲だな
この曲は私が伴奏して浅井さんが歌った曲だな
この曲は浅井さんが弾きたいって言ってた曲・・・・
12年間、一緒に取り組んできた曲が次々に流れ、
音楽と共にたくさんの思い出が溢れて、涙が止まりませんでした。

浅井さんはTime To Say Goodbyeじゃないよって言ったけど、
何度も流れるTime To Say Goodbye が、浅井さんの別れの曲になってしまったよ・・・
Con te Partirò
旅立ってしまった浅井さん。
天国でもっともっとたくさんのピアノ曲を弾いてください。
天国でも合唱団を作って、大好きな歌を歌ってください。

心よりご冥福をお祈りします。














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